在名(読み)ざいみょう

精選版 日本国語大辞典 「在名」の意味・読み・例文・類語

ざい‐みょう ‥ミャウ【在名】

〘名〙
在所の名。住所の地名
※天理本狂言・痩松(室町末‐近世初)「此言葉を、たがしるともなふ、みな、しりわたひて、在名に、なったによって」
※浮世草子・傾城色三味線(1701)大坂高野のふもとにつけば、此所の在名(ザイミャウ)禿といふに付て」
② 住所の地名をとって付けた氏、または名前
※清原宣賢式目抄(1534)一五条「面むきの物には名字をかかす、在名たる故也」
※わらんべ草(1660)一「大和、山城両国の、竹田と云所を知行也。故に彼の家は、竹田を在名として」

ざい‐めい【在名】

〘名〙
和英語林集成初版)(1867)「Zaimei(ザイメイ)ノ カタナ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「在名」の意味・読み・例文・類語

ざい‐みょう〔‐ミヤウ〕【在名】

在所の名。ざいめい。
住む土地の名をとってつけた名前。ざいめい。
「『わたくしが住みかが、粟田口と申すによって、あはた口と申しまする』『ふん、さては是は―でおぢゃるの』」〈狂言記粟田口

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