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地域冷暖房 ちいきれいだんぼう district cooling and heating

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

地域冷暖房
ちいきれいだんぼう
district cooling and heating

ある地域の複数の建築物の冷暖房や給湯のため,熱源機器を有する1ヵ所または数ヵ所のプラントから,蒸気,温水,冷水などを配管網を用いて各建築物へ供給する設備方式をいう。熱管理が集中的に行われるために,個別的に行う冷暖房と比較して公害対策などは容易であり,熱管理者数の低減や,各種廃熱を利用できるため効率の向上がはかれるなどの利点がある。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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世界大百科事典 第2版の解説

ちいきれいだんぼう【地域冷暖房】

熱源プラントで冷水,温水,または蒸気をつくり,この熱媒を配管によって一つの地域,あるいは都市内にある多数の建物に送り,冷暖房を行うシステム。同一敷地内の複数の建物に対する小規模の施設の場合には,地区冷暖房またはブロック冷暖房ということもある。 地域暖房district heatingは,欧米では火力発電所やごみ焼却炉の排熱を周辺建物の暖房・給湯や生産プロセスに利用することを目的として,19世紀後半に出現した。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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大辞林 第三版の解説

ちいきれいだんぼう【地域冷暖房】

ある地域内の多くの建物に対し、中央冷暖房機関から、冷水または蒸気などの冷熱源を供給して行う冷暖房方式。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

地域冷暖房
ちいきれいだんぼう

地域冷暖房とは、個々の建物に冷暖房および給湯用の熱源を設けず、一か所に集中した熱源プラントから蒸気、温水、冷水などの熱媒を配管で供給するシステムをいい、冷房のない場合を地域暖房として区別する。
 地域冷暖房の利点には、(1)大規模な熱源機器を用いたエネルギーの効率的利用、(2)大気汚染の防止、(3)エネルギーの安全利用、(4)個々の建物のスペースの節減、(5)保守、管理における全体的な省力化、などがある。[吉田治典]

歴史

地域暖房は、イギリスのブルーネルBrunelにより、個々の住宅から排出される煤煙(ばいえん)による大気汚染を防止する目的で1830年代に考案されたが、都市全域を対象とした最初の大規模な例は、スイスのチューリヒのものである(1872)。第二次世界大戦後は、ヨーロッパの戦災復興の際に多くの都市で取り入れられ大々的に普及した。大規模な例としては、パリ、ニューヨークのものがあり、配管の総延長は百数十キロメートルに及ぶ。
 一方、地域冷暖房は、アメリカ、ワシントン市において、冷暖房を必要とするビル群に対し、初めて採用されたといわれる(1938)。
 わが国における本格的な実施は1970年代になってからで、地域暖房としては札幌市のものが、地域冷暖房としては千里中央地区センター、新宿副都心、泉北ニュータウンなどが著名である。[吉田治典]

構造

熱源プラントに大型のボイラー・冷凍機を設置し、熱媒(熱を運ぶ媒体)を加熱・冷却して個々の建物に供給する。熱媒には、暖房・給湯用として蒸気・高温水が、冷房用として冷水が用いられる。供給用の配管は地中に埋設、もしくは共同溝に設置され、冷・温それぞれ別に設けられる。配管には十分な腐食、熱膨張、断熱対策を必要とするため、設備費用が高価である。[吉田治典]

成立条件

地域冷暖房は、十分に利用され供給先がかなり集中していることが成立条件となる。暖房が不可避な寒冷な気候の北欧、ロシアでは利用効率が高く、地域暖房の設置例が多くみられる。わが国のように温暖な気候の場合には、冷房・暖房ともに必要で、そのわりには利用効率が低いため、採算をとるのがむずかしく普及が進んでいない。また、設置当初には十分な供給先がなく、投資効率が悪いことも普及を阻害している一因である。このため、安価なエネルギー源を得るため、ごみ焼却場や工場の排熱を利用した設置例もある。また地域冷暖房の設置に際しては、地域住民の理解を得るなど、社会的制約も考慮する必要がある。[吉田治典]
『都市環境工学会編『世界の地域暖冷房』(1975・日本工業新聞社) ▽空気調和・衛生工学会編・刊『空気調和・衛生工学便覧 空気調和編』(1981)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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