地島(読み)じのしま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「地島」の意味・わかりやすい解説

地島
じのしま

福岡県北部、宗像市(むなかたし)に属し、鐘ノ岬(かねのみさき)沖合い北西約2キロメートル、響灘(ひびきなだ)の西端にある島。面積1.57平方キロメートル。花崗(かこう)岩や玢(ひん)岩からなる標高187メートルの島で、全島樹林に覆われて、東側は急崖(きゅうがい)をなす。北西季節風を避けるように山陰に泊(とまり)と豊岡(とよおか)(白浜(しらはま))の漁業集落があって沿岸漁業に従事、ワカメアワビウニなどの水揚げ量が多い。慶長(けいちょう)年間(1596~1615)に黒田孝高(よしたか)(黒田如水(じょすい))・長政(ながまさ)父子波止場を築いたことにより、港として廻船(かいせん)業が発達、泊の突堤はいまも殿様波止(はと)とよばれている。鐘崎(かねざき)漁港から定期船が就航し、夏には海水浴客、釣り客が集まり、玄海国定公園に含まれる。北西の岩礁倉良瀬(くららせ)には灯台がある。人口185(2009)。

[石黒正紀]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉プラス 「地島」の解説

地島

福岡県宗像市鐘崎の北西約1.5キロメートルに位置する筑前諸島の島。「じのしま」と読む。面積約1.57平方キロメートル。ワカメ、ウニ、アワビなどの漁業が盛ん。島全体が樹木で覆われ、6千本ものヤブツバキが自生する。

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