地文航法(読み)チモンコウホウ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「地文航法」の意味・わかりやすい解説

地文航法
ちもんこうほう

地形、地物を利用し、地球の形、大きさに基づいて行う航法。観測目標としての地形、地物を、昼夜晴雨にかかわらず、いっそう明瞭(めいりょう)、顕著なものとするために地球上に設置された各種の航路標識を用いて船の位置を測定する沿岸航法電波航法、および地球の形、大きさに基づいて定められた緯度経度針路距離を用いて船位計算を行う推測航法大圏航法がこの航法に入る。地球物理学測地・測量学と密接な関係がある。

[川本文彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の地文航法の言及

【航法】より

… 人工衛星による航法方式の一つであるNNSS(Navy Navigation Satellite Systemの略)は,人工衛星からの電波のドップラー周波数を計数することで,一定の時間間隔の人工衛星位置と受信位置(移動体位置)との距離差を求めるもので,距離差の求め方は異なるが,この距離差によって得られる双曲面を利用して位置決定を行っている。航行衛星電波航法
【利用媒体による航法の分類】
 航法はその方法によってさまざまな形に発展分化してきており,慣例的に,地文航法,天文航法,電波航法,あるいは自立航法などの名で呼ばれている。これらの区分の基準は明示されないまま使用されているので,基準とともに示したのが表2である。…

※「地文航法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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