最新 地学事典 「地球の層構造」の解説
ちきゅうのそうこうぞう
地球の層構造
layer structure of the earth
地震波によって区分された地球内部の層状の構造。層構造とも。地球内部は第一近似的には球対称の構造をしており,地殻,マントル,核の三つの層に大別される。K.E.Bullen(1942)はこれを,地震波の速度構造に基づいて,もう少し細かく7層に分け,地表から中心に向かってそれぞれ,A, B, C, D, E, F, G層と名づけた。その後1950年にD層を二つに分け,D′, D″層と名づけた。概略は次の通りである。A:地殻(深さ33kmまで),B:P波・S波の速度勾配(深さ方向に)が正(413kmまで),C:遷移層(984kmまで),D:P波・S波の速度勾配が正,D′(2,700kmまで),速度勾配小のD″(2,898kmまで),E:P波の速度勾配が正(4,982kmまで),F:P波の速度勾配が負(5,121kmまで),G:P波の緩やかな速度勾配(6,371kmまで)。その後の研究から,C層の領域はより狭く(400kmから670km程度までの範囲),またB層とC層ならびに,C層とD層の境界には,不連続面があり,またF層に対応する層は存在しないことがわかった。C層とD層の境界は670km不連続面と呼ばれている。現在では,Aは地殻,B・C・Dはマントル,E・Fは外核,Gは内核として層構造を定義することが多い。
執筆者:菊地 正幸
参照項目:670km不連続面
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

