地輪(読み)ジリン

デジタル大辞泉 「地輪」の意味・読み・例文・類語

じ‐りん〔ヂ‐〕【地輪】

仏語四輪の一の金輪こんりんのこと。
密教で、五大の一の地大のこと。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「地輪」の意味・読み・例文・類語

じ‐りん ヂ‥【地輪】

〘名〙 仏語。
大地の下にあって、虚空の中に世界をささえているという三輪一つ風輪の上に水輪があり、水輪の上に金輪すなわち地輪があり、その上に九山・八海・須彌四州(しゅみししゅう)があると考えられている。金輪(こんりん)。〔瑜伽論‐二〕
五輪の塔の最下層
山槐記‐元暦二年(1185)八月二三日「今日被養五輪一万基塔〈略〉各書名字於地輪下」 〔大日経疏一四

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世界大百科事典(旧版)内の地輪の言及

【塔】より

…なお,籾(もみ)塔というのは,高さ2~3寸ほどの宝篋印形木製小塔で,平安時代末から鎌倉時代にかけてのものがあり,小塔供養に用いられたものであろう。五輪塔(図4)は方形の地輪,球形の水輪,宝形造の火輪,半球形の風輪,宝珠形の空輪からなるもので,平安時代から現れ,各輪四方に梵字を彫ったものが多く,最も多くつくられた石塔である。また板碑(いたび)は五重塔の簡略化されたものともみられよう。…

※「地輪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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