デジタル大辞泉
「水輪」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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すい‐りん【水輪】
- 〘 名詞 〙
- ① 仏語。大地の下層で世界の基底をなすという四輪(しりん)の一つ。光音天から降る雨の留まる水層で、「金輪」と「風輪」の間にあるとされるが、金輪と水輪を逆に位置づける説もある。
- [初出の実例]「光音と云天衆、空中に金色の雲をおこし、梵天に偏布す。即大雨をふらす。風輪の上につもりて水輪となる」(出典:神皇正統記(1339‐43)上)
- [その他の文献]〔仏祖統紀‐三一〕
- ② 仏語。物質構成の要素である地、水、火、風、空の五大を円輪に擬していう、五輪(ごりん)の一つ。
- [初出の実例]「従レ此而至レ心 当レ思二惟水輪一 水輪上火輪 火輪上風輪」(出典:即身成仏義(823‐824頃))
- ③ 井戸のつるべの輪(わ)。〔日葡辞書(1603‐04)〕
- ④ 水の流れる力を利用して羽根車を回転させ、動力を得る装置。水車のこと。
- [初出の実例]「諸郡村に水力充備せるを以て、水輪滊輪共に利なれば」(出典:米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一)
みず‐わみづ‥【水輪】
- 〘 名詞 〙 水面にできる円形の波紋。〔書言字考節用集(1717)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の水輪の言及
【塔】より
…なお,籾(もみ)塔というのは,高さ2~3寸ほどの宝篋印形木製小塔で,平安時代末から鎌倉時代にかけてのものがあり,小塔供養に用いられたものであろう。[五輪塔](図4)は方形の地輪,球形の水輪,宝形造の火輪,半球形の風輪,宝珠形の空輪からなるもので,平安時代から現れ,各輪四方に梵字を彫ったものが多く,最も多くつくられた石塔である。また[板碑](いたび)は五重塔の簡略化されたものともみられよう。…
※「水輪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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