朝日日本歴史人物事典 「堀内仙鶴」の解説
堀内仙鶴
生年:延宝3(1675)
江戸中期の茶匠,茶道堀内家の祖。鶴翁,化笛斎,長生庵と号した。江戸の儒者堀内浄佐の養子。水間沾徳の門下となって俳諧を学ぶ。宝永年間(1704~11)上洛して表千家6代宗左(覚々斎,原叟)の門に入り,川上不白,3代目中村宗哲らに影響を与え,茶の湯に俳諧を定着させた。京都中京区にある堀内家の茶室長生庵(現存のものは1869年に再建された)は二畳台目下座床で土間庇がついた茶室で,千家流の典型的なものであるが,各所に仙鶴の創意が加えられている。堀内家は,以後歴代にわたって表千家を支え,現在まで続いている。
(谷端昭夫)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報