塩酸アニリン(読み)えんさんあにりん(英語表記)aniline hydrochloride

日本大百科全書(ニッポニカ) 「塩酸アニリン」の意味・わかりやすい解説

塩酸アニリン
えんさんあにりん
aniline hydrochloride

アニリンの塩酸塩。塩化アニリニウムともいう。白色の板状晶であるが、空気や光により着色する。

 アニリンに濃塩酸を加えることにより得られる。水、アルコールに易溶だが、ベンゼンエーテルには不溶。その水溶液にアルカリを加えると、アニリンが遊離する。染料アニリンブラック原料となるほかメチルアニリンなどの染料中間体の合成原料となる。発癌(はつがん)性の疑いがある。

山本 学]


塩酸アニリン(データノート)
えんさんあにりんでーたのーと

塩酸アニリン

 分子式 C6H8ClN
 分子量 129.59
 融点  192℃
 沸点  245℃

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「塩酸アニリン」の意味・わかりやすい解説

塩酸アニリン
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