塩風呂(読み)シオブロ

デジタル大辞泉 「塩風呂」の意味・読み・例文・類語

しお‐ぶろ〔しほ‐〕【塩風呂/潮風呂】

海水または塩水を沸かした風呂塩湯

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「塩風呂」の意味・読み・例文・類語

しお‐ぶろしほ‥【塩風呂・潮風呂】

  1. 〘 名詞 〙
  2. むしぶろの一種山城国京都)八瀬の里に古くからあったものが江戸にうつり、諸病にきくといわれた。土でかまを築き、松の枝をもやして灰を取り去ってから塩水でぬらした草むしろを敷き、その蒸気でからだをむすもの。
    1. 塩風呂<b>①</b>〈守貞漫稿〉
      塩風呂守貞漫稿
    2. [初出の実例]「慶安四年三月。要津長老。京四条の塩風呂に入玉ふ処に」(出典:仮名草子・片仮名本因果物語(1661)中)
  3. 塩湯(しおゆ)
    1. [初出の実例]「西・吉田父子・竹内・常善院・明王院等、堺之塩風呂に入云々」(出典:大乗院寺社雑事記‐文明一三年(1481)三月二〇日)

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世界大百科事典(旧版)内の塩風呂の言及

【風呂】より

…これは,荒壁で人の入れる穴蔵のような竈を作り,中で青松葉,青木を焚き,灰をかき出してから塩俵や塩水をかけて湿らせた荒筵(あらむしろ)を敷き,その上に横たわって蒸気に浴するもので,医効があるとされていた。土壁や石を熱して水をかけて蒸気をたてるという類似の形式の蒸し風呂は,岩風呂,穴風呂,釜風呂,塩風呂などの名称で各地にみられ,天然の洞窟などでも簡単に蒸気浴は可能であるので,庶民の間では古くから行われていたと考えられる。奈良時代には大寺院に温室院,温室,湯屋などの名で沐浴施設が作られている。…

※「塩風呂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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