増山雪斎(読み)ましやませっさい

改訂新版 世界大百科事典 「増山雪斎」の意味・わかりやすい解説

増山雪斎 (ましやませっさい)
生没年:1754-1819(宝暦4-文政2)

江戸時代の画家伊勢長島藩主。名は正賢,字は君選。号は雪斎,玉園,蕉亭,石顚道人,巣丘山人など。学を好み,藩に文礼館という講堂を設立し十時梅厓(とときばいがい)を学長に任命した。また木村蒹葭堂ら文雅の士と交わった。絵はおもに沈銓(しんせん)(南蘋)の写生体を学び,精緻な花鳥画をよくした。また虫類などの写生に努め,《虫類絵巻》(東京国立博物館)を描き,写生に用いた昆虫をほうむる虫塚を江戸に建てた。
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関連語 増山正賢 成瀬

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「増山雪斎」の意味・わかりやすい解説

増山雪斎
ましやませっさい

[生]宝暦4(1754).伊勢
[没]文政2(1819).1.29. 伊勢
江戸時代後期の画家,伊勢国長島藩主。名は正賢,字は君選。号は雪斎,玉淵,顛々翁など。従五位下河内守。風流人として名高く,詩,書画をよくし,特に絵は明清画を研究して沈南蘋風の花鳥画や人物画を得意とし専門家の域に達した。また学を好み,藩に十時梅 厓を招いて文礼館という藩校を設置。主要作品『伐木詩意図』,『孔雀図』 (1814) ,『虫豸帖 (ちゅうちじょう) 』 (東京国立博物館) 。

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367日誕生日大事典 「増山雪斎」の解説

増山雪斎 (ますやませっさい)

生年月日:1754年10月14日
江戸時代中期;後期の大名
1819年没

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