バイ

デジタル大辞泉 「バイ」の意味・読み・例文・類語

バイ

バイセクシュアル」の略。

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精選版 日本国語大辞典 「バイ」の意味・読み・例文・類語

ばい

  1. 〘 終助詞 〙 文末にあって、感情を添えたり、軽く念をおすような詠嘆を表わす。終助詞「は[ 二 ]」または「わい」に相当する、九州地方の語。よ。だぞ。ですよ。
    1. [初出の実例]「まだ五郎三蔵が舟は見へいろ。心元なかばい」(出典:浄瑠璃・博多小女郎波枕(1718)上)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バイ」の意味・わかりやすい解説

バイ(巻き貝)
ばい / 蛽
Japanese ivory shell
[学] Babylonia japonica

軟体動物門腹足綱エゾバイ科の巻き貝。北海道南部から台湾にまで分布し、浅海の砂泥底にすむ。殻高約70ミリメートル、殻径40ミリメートルに達し、長卵形で殻質は厚く、象牙(ぞうげ)質のような感触があり堅牢(けんろう)。白色の地に紫褐色の斑列(はんれつ)があり、縫合の下と殻底にある斑が大きい。生時は黄褐色の殻皮で覆われていて、それらの斑紋は見えない。殻底に臍孔(へそあな)がある。殻口は白く、蓋(ふた)は褐色をした角質で、核は下位。軟体は灰褐色。普段は水深10メートルぐらいの海底の砂や泥の中にすみ、水管だけを外に出していて、死肉のにおいを感ずると海底上に出てむさぼり食う。卵は、夏季にアワホオズキという四辺形の財布状の袋に入れて、石などの硬い地物に産み付ける。漁業は、本種が死肉に集まる性質を利用し、籠(かご)などに魚肉を入れ海底に沈めておびき寄せる方法を用いる。この漁具をバイ籠という。肉は食用とされ、貝殻は江戸時代、螺塔(らとう)を切って鉛を入れ、「ばいごま」につくられた。これが現在の「べいごま」の起源といわれる。

 バイの語はこの特定の1種をさすほか、食用とされるエゾバイ科の巻き貝の総称としても用いられる。たとえば、日本海側ではエッチュウバイ、オオエッチュウバイ、ツバイ、チヂミエゾボラなどはバイと総称され、市場ではこれらの種や北洋など他の地方からくるものが、適宜「シロバイ」とか「マバイ」とよばれている。このようなバイという語の用法は、主として太平洋側で普遍的なツブの用法とほとんど同義的である。ツブの主要なものは三陸地方のヒメエゾボラであるが、他のエゾバイ科の食用貝にも地方市場によって適宜に名がつけられ、たとえば「シオツブ」(カラフトエゾボラ)、「アワビツブ」(モスソガイ)などとよばれるのがその例である。市場によっては日本海側でバイ類とされているものもツブと混称されるが、バイ、ツブ、いずれも確固とした科学的根拠がある名ではない。

[奥谷喬司]



バイ(中国)
ばい / 拝城

中国、新疆(しんきょう)ウイグル自治区中北部、天山(てんざん)山脈南麓の県。アクス地区に属し、常住人口は23万8061(2013)。タリム盆地北縁の乾燥地域にあるが、ハンテングリ山(6848メートル)に水源をもつムザト川をはじめ、県内に5本の川が流れていて灌漑(かんがい)が進み、小麦、ナタネ(アブラナ)の栽培が盛んである。また、ガス田が多数存在する。漢代の姑墨(こぼく)の地で、南東部にあるキジル千仏洞は、2014年「シルクロード:長安‐天山回廊の交易路網」の構成資産として、世界遺産の文化遺産に登録された(世界文化遺産)。

[駒井正一・編集部 2018年1月19日]

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改訂新版 世界大百科事典 「バイ」の意味・わかりやすい解説

バイ (蛽)
Babylonia japonica

エゾバイ科の巻貝。殻は長卵形で,高さ7cm,径4cmに達する。巻きは8層で各層は多少膨らみ,最後の巻きは大きい。殻は帯紫白色で紫褐色斑があるが,縫合の下と殻底の斑は大きい。その上は黄褐色の薄い皮で覆われ,斑紋が透けて見えるが,老成すると全体黒褐色になる。殻口は卵形,臍孔(せいこう)は開く。ふたは濃褐色で厚い革質。北海道南部から九州,朝鮮半島に分布し,潮間帯から水深20mの細砂底にすむ。産卵期は5~8月。四角の衝立(ついたて)状の卵囊を多数並べて産む。この卵囊塊は淡桃白色であるが,これを泡立ちに見たてアワホオズキという。バイ籠の中に魚肉を入れて,これを食べに籠の中に入ったのをとる。軟体は黒く多少硬いが味はよく,煮て食べる。殻は貝笛などの貝細工の材料になり,また蛽独楽(ばいごま)/(べいごま)をつくった。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バイ」の意味・わかりやすい解説

バイ
Babylonia japonica; Japanese ivory shell

軟体動物門腹足綱エゾバイ科。殻高 7cm,殻径 4cmに達する。殻は長卵形,殻表は黄色の殻皮でおおわれ,これを通して黒紫色の斑紋列や斑点列が見えるが,老成すると殻皮が黒くなり,見えなくなる。大きい斑紋は,体層では縫合の下と周縁とにある。殻口は卵形で,内側は青白色,臍孔は開く。ふたは革質で厚く,とがった下方に核がある。北海道南部から九州の潮間帯より水深 20mまでの砂底にすむ。沖縄には近縁種のウスイロバイ B.kiranaが分布する。バイの産卵期は5~8月で,四角形の薄い卵嚢を多数並べて産卵する。これが数多く集ると水泡のように見えるので泡ほおずきと呼ばれる。軟体は食用に供され,殻は貝細工の材料となる。採取は,入口の小さいバイ籠に魚肉などを入れて,それを食べに集ったものを引上げてとる。近年では,船底塗料として用いられてきたトリブチルチンなどの有機スズ化合物による雌の不妊化現象によって個体数が著しく減少している。江戸時代にはこれをべいごまとして遊んだ。

バイ
Baj, Enrico

[生]1924.10.31. ミラノ
イタリアの画家。ミラノで法律を学んだのち,ブレラ芸術学校で絵画を学ぶ。 1951年「核運動」,53年「想像的バウハウスのための国際運動」などの新しい抽象美術運動を推進。しかしその後具象に移り,56年からコラージュの仕事を始めた。デュシャン,A.ブルトン,M.エルンストらと親交をもち影響を受ける。 63年 R.クノーとともにミラノにパタフィジック研究所を設置し,奇想天外な科学的思考を展開。シュルレアリスムと結びついているがナンセンスユーモアにあふれたイメージに特色がある。

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百科事典マイペディア 「バイ」の意味・わかりやすい解説

バイ

エゾバイ科の巻貝。長卵形で高さ7cm,幅4cm。成貝の殻表は黒褐色の殻皮でおおわれ,斑紋が見えないことが多い。北海道南部〜九州,朝鮮半島の浅海の細砂底にすむ。肉食性。魚肉等を入れたバイかごで集めて採取し,肉は食用,殻は貝細工に用いる。またかつてはこま(べいごま)をつくった。

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栄養・生化学辞典 「バイ」の解説

バイ

 [Babylonia japonica].バイガイともいう.バイ目(新腹足類)エゾバイ科の海産巻貝.

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世界大百科事典(旧版)内のバイの言及

【棒】より

…豆をまく際に植え穴をあける〈豆植え棒〉,麦の脱穀に用いる〈クルリ棒〉,人や物を支える〈杖〉や〈てんびん棒〉,食品加工に用いる〈こね棒〉や〈麵棒〉などが代表であるが,このほか農具の〈掘り棒〉〈わら打ち棒〉〈豆打ち棒〉,運搬具の〈梶棒〉〈荷い棒〉〈荷杖〉,食品加工具の〈すりこぎ〉など枚挙にいとまがない。また積雪期の野兎狩りに投げ具として使うバイ(棒)は文字どおり棒切れであり,ツグラの下にあてる〈ゆすり棒〉やかご編みなどの型に使う〈輪棒〉,運搬用の〈コロ〉や〈車輪〉は棒のもつ丸みや回転性を利用したものである。このように,棒といってもその形態はいわゆる棒状でないものも多い。…

※「バイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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