外交・貿易・開拓などの事務を管轄した明治初年の中央官庁。1868年(明治元)1月,外交を管掌する政府機関として外国事務科をおき,翌月外国事務局と改称。ついで閏4月政体書により外国官を設置した。七官のうちの一官。当初は大阪におかれ,まもなく太政官内に移り,69年2月東京に移転。貿易事務を管理する通商司は同年5月会計官に移管された。長官である知事には伊達宗城(むねなり)・沢宣嘉(のぶよし),副知事には東久世通禧(みちとみ)・大隈重信・寺島宗則らが就任。同年7月の官制改革で外国官は廃止され,外務省を設置。
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[沿革]
太政官制の改定により外務省が創立されたのは1869年(明治2)7月8日で,同日発布の職員令の定めによる。外務省の前身の機関としては,1868年1月9日設置の外国事務取調掛をはじめ,次に外国事務課,外国事務局,外国官の順に設置後改廃されていた。長官の名称も,68年の外国事務総裁(初代は嘉彰親王)から外国官知事(初代は伊達宗城)に変わり,のち外務卿となる。…
※「外国官」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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