多色性(読み)タシキセイ

関連語 きせい 名詞 端山

精選版 日本国語大辞典 「多色性」の意味・読み・例文・類語

たしょく‐せい【多色性】

  1. 〘 名詞 〙たしきせい(多色性)〔鉱物字彙(1890)〕

たしき‐せい【多色性】

  1. 〘 名詞 〙 結晶に白色偏光を通すとき、偏光の振動方向により色を異にする現象。

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最新 地学事典 「多色性」の解説

たしきせい
多色性

pleochroism

白色偏光を通して見た色が方向により異なる性質(白色自然光でも方向により色が異なるはずだが,識別できるほど顕著でない)。吸収率の大きい光学的異方体にみられ,吸収率が光の色により異なり,光学的異方体では振動方向によっても異なるために生ずる現象。一軸性では,通常光の吸収率は伝搬方向によらず一定,異常光はc軸方向(∥c)で通常光と等しく,直角の方向(⊥c)で通常光との差最大。この2方向の色(両極端の色)で多色性を記載。二軸性では,二つの偏光の吸収率が互いに異なるうえに両者とも伝搬方向により異なり,吸収最大と最小の場合の光の振動方向が直角をなし,両極端の色を与える。この2方向とそれに直角の方向(ある中間の色を与える)を吸収軸といい,それぞれの方向に振動する光が示す色で多色性を記載。しかし,吸収率と光学的弾性軸の食い違いは小さいので,実際にはX, Y, Zで示し軸色という。

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百科事典マイペディア 「多色性」の意味・わかりやすい解説

多色性【たしきせい】

有色鉱物に白色直線偏光を通して見たとき,偏光の振動方向と結晶学的方位との位置関係により色が異なって見えること。結晶中では互いに直角に振動する2本の偏光に分かれるが,上述の位置関係により2本の偏光の振幅(したがって光の強さ)が異なるうえに,結晶中での光の波長の違いに対する選択吸収が振動方向により異なるので,多色性が生ずる。
→関連項目結晶光学

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「多色性」の意味・わかりやすい解説

多色性
たしきせい
pleochroism

「たしょくせい」ともいう。鉱物に白色偏光を通じるとき,方向によって色が変る性質。光学的異方体では,光の吸収が光の波長とその振動方向によって異なるために生じる現象である。その顕著なものは,偏光顕微鏡下でステージを回転させることによって,結晶中を通る偏光の振動方向に対応する色の変化が観察できる。黒雲母などは多色性の顕著な鉱物の例。

多色性
たしょくせい

多色性」のページをご覧ください。

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化学辞典 第2版 「多色性」の解説

多色性
タショクセイ
pleochroism, polychroism

[別用語参照]二色性

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世界大百科事典(旧版)内の多色性の言及

【結晶光学】より

…しかしこのことは,1873年にいたって,イギリスのJ.C.マクスウェルにより,彼の電磁理論の立場から説明されるようになった。 結晶は,立方晶系に属するものをのぞき,その方向によって示す性質が異なる光学的異方体であり,複屈折,偏光,多色(たしき)性などさまざまな性質を示す。
[複屈折]
 光学的等方体から異方体に光が入射する場合,一般に,一定方向の入射角に対して,異なった方向の二つの屈折光がえられる。…

【鉱物】より

…また透明鉱物も多くは薄くした場合に可視光線の透過性を示す種であり,一部には生成後の変化により透過度の弱くなる場合もある。(b)透過光についての色彩 特に通過する方向により色彩を異にする性質を多色(たしき)性という。(c)複屈折 透過光に関して結晶の方向により特定の屈折率をもち,さらに方向により異なる値の複屈折を示す現象も認められる。…

※「多色性」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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