日本大百科全書(ニッポニカ) 「大利根」の意味・わかりやすい解説
大利根
おおとね
埼玉県北東部、北埼玉郡にあった旧町名(大利根町(まち))。現在は加須市(かぞし)の北東部に位置する地域。1971年(昭和46)町制施行。2010年(平成22)、騎西町(きさいまち)、北川辺町(きたかわべまち)とともに加須市に合併。利根川中流の沖積地に広がる農業の町で、米、イチゴの生産が多い。南端を国道125号が走る。加須(かぞ)大利根工業団地と豊野台テクノタウンが開発され、先端技術産業の進出がみられる。町の北部から東部にかけて流れる利根川は、1621年(元和7)開削した部分で、古くから水害が多く発生した。1947年のカスリーン台風の際も、この町で利根川が切れ、洪水が東京まで達する大水害となった。その決壊口跡にカスリーン公園がつくられている。
[中山正民]
『『大利根町史』全4巻(1999~2004・大利根町)』