日本大百科全書(ニッポニカ) 「北川辺」の意味・わかりやすい解説
北川辺
きたかわべ
埼玉県北東端、北埼玉郡にあった旧町名(北川辺町(まち))。現在は加須市(かぞし)の北部を占める地域。1971年(昭和46)町制施行。2010年(平成22)、騎西町(きさいまち)、大利根町(おおとねまち)とともに加須市に合併。旧町域の東端から北端にかけて、東武鉄道日光線が走り、国道354号が通じる。利根(とね)川、渡良瀬(わたらせ)川に挟まれた沖積低地に位置しており、自然堤防と後背湿地とからなる。江戸初期までは埼玉県本体と陸続きであったが、利根川の瀬替え(1621)によって孤立化し、たび重なる水害に悩まされてきた。1972年大利根町(現在、加須市)佐波(ざわ)との間に埼玉大橋が完成して、孤島化の名前も返上した。コシヒカリを中心とした米作のほか、トマト、イチゴなどの施設園芸が盛ん。
[中山正民]