大原浦
おおばらうら
[現在地名]徳島市大原町
勝浦川河口部の右岸にあり、東は紀伊水道に面する。北西を打樋川が北東流し、勝浦川河口部に注ぐ。古くは海中の洲であったのを中郷村(現小松島市)により開発されたと伝え、また江田村(現同上)と一村であったが、延宝年中(一六七三―八一)二村に分れたともいわれる(郡村誌)。慶長期(一五九六―一六一五)のものと推定される国絵図に「大原」とみえる。正保国絵図には大原村とみえ、高一四〇石余、ほかに大原の内として外籠村と大神子が記される。寛文四年(一六六四)の郷村高辻帳では田方一一五石余・畠方二四石余、大神子と外籠の枝村を含み、水損、芝山の注記がある。天和二年(一六八二)の蔵入高村付帳では五六〇石余が蔵入地。「阿波志」によると里として千代城(千代丸)・大神子があり、土田は上等一町八反余・下等八町一反余、水田は上等一〇町三反余・中等一五町一反余・下等二八町余。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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