「大学等の地域的適正配置の推進について」(読み)だいがくとうのちいきてきてきせいはいちのすいしんについて

大学事典 の解説

「大学等の地域的適正配置の推進について」(国土庁)
だいがくとうのちいきてきてきせいはいちのすいしんについて

1978年(昭和53)8月,国土庁の大学立地検討連絡会議が提示した文書過疎・過密対策の一環として,大学の計画的立地政策に関与していた国土庁によって設置された大学立地検討連絡会議が,第三次全国総合開発計画の定住構想を推進する観点から検討していた施策を中間的にまとめたもの。大学の大都市集中,とくに私立大学に著しいことを指摘し,当面の施策として,①移転・新設の意向をもつ大学等とその誘致構想をもつ地方公共団体との橋渡しをする方策の検討・実施,②学園都市構想をもつ地域について基本計画を策定するための調査,③全国ブロックないし都道府県単位等の地域別,大学種別,専門分野別の大学等の収容規模の目標の検討,④「工場等制限法」等による大都市での立地抑制策の強化の検討,⑤大学等の移転に対する助成制度の検討,⑥文部省等,関係行政機関との協調体制の整備を掲げた。本文書は地方での新増設を含む大学の地方分散・移転を意図し,学園都市建設事業を促進することにもなった。
著者: 吉川卓治

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android