20世紀日本人名事典 「大橋秀雄」の解説
大橋 秀雄
オオハシ ヒデオ
昭和期の警察官 元・警視庁警視正。
- 生年
- 明治36(1903)年3月15日
- 没年
- 平成14(2002)年6月1日
- 出生地
- 神奈川県横浜市
- 学歴〔年〕
- 横浜商業学校卒,日本大学専門部法律学科第二本科卒
- 主な受賞名〔年〕
- 内務大臣功労記章〔昭和18年〕
- 経歴
- 大正13年近衛野砲兵連隊入営、昭和3年陸軍砲兵少尉。同年警視庁巡査、7年巡査部長、10年警部補、11年特別高等警察部外事課欧米係。杉原千畝リトアニア領事館副領事(当時)がユダヤ人救済のために大量発行したビザの日本側の出入国業務に携わり、大量のユダヤ人通過申請を処理した。16年ドイツの新聞特派員リヒアルト・ゾルゲと朝日新聞記者の尾崎秀実らがスパイ網を組織し、日本軍部の南進情報を旧ソ連に提供したとされるゾルゲ事件が発覚。主犯のゾルゲの取調官に任命され、自供を引き出した。18年ゾルゲ事件の解決により内務大臣功労記章を受章。同年警部、23年警視を経て、渋谷警察署長、警視正などを歴任し31年退官。その後41年まで会社嘱託、以後著述に従事。著書に「ある警察官の記録」、共著に「ゾルゲとの約束を果たす」など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報