大麻山神社(読み)たいまさんじんじや

日本歴史地名大系 「大麻山神社」の解説

大麻山神社
たいまさんじんじや

[現在地名]三隅町室谷

日本海を望む大麻山(五九九メートル)の南東中腹に鎮座する。旧郷社。オオマヤマともよばれ、タイマさん・権現様などと通称される。主神は天日鷲命で、猿田彦命・大麻比古命を配祀。「延喜式」神名帳の那賀郡一一座のうち同名社に比定される。大麻山縁起(社蔵)によると、仁和四年(八八八)阿波国板野いたの大麻比古おおあさひこ神社(現徳島県鳴門市)勧請し、主祭神を大麻彦命、配神を猿田彦命とし、また同国麻殖おえ忌部いんべ神社(現同県山川町)の祭神天日鷲命ならびに蔵王権現を勧請したという。天暦五年(九五一)鎌田摂津守藤原朝臣家久が遊猟した際、弥山みせん神社を建立し、安和二年(九六九)には熊野・走湯・山王白山の各権現を勧請、蔵王権現と合せて五社権現としたと伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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