天衝(読み)テンツキ

デジタル大辞泉 「天衝」の意味・読み・例文・類語

てん‐つき【天衝】

かぶと前立物まえだてものの一。刺股さすまたの形で先端をとがらせたもの。
カヤツリグサ科一年草。湿りけのある草地に生え、高さ約30センチ。葉は細く堅い。夏から秋、傘状に分枝した茎の先に茶褐色の小さい穂をつける。

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精選版 日本国語大辞典 「天衝」の意味・読み・例文・類語

てん‐つき【天衝】

〘名〙
① カヤツリグサ科の一年草。北海道を除く各地の路傍田畑など日当たりのよいやや湿ったところに生える。高さ約三〇センチメートル。桿は三稜、葉は線形で茎より短い。夏から秋にかけ、桿をのばし、先端で二~三回傘形に分枝した花序を作り、長さ約五ミリメートル、緑褐色、狭卵形の小穂を多数つける。小穂は多数の花からできていて、各々の花には広卵形鱗片が合着している。花被が無く、花柱と子房の間に節がある。漢名、飄払草。《季・秋》 〔物品識名拾遺(1825)〕
当世兜の前立や、指物一種刺股(さすまた)の股の両刃を長くし、先端をとがらせたもの。
※会津陣物語(1680)三「溝口左馬介 大天衝の指物にて」

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動植物名よみかた辞典 普及版 「天衝」の解説

天衝 (テンツキ)

学名Fimbristylis dichotoma
植物。カヤツリグサ科の一年草

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