天路(読み)アマジ

デジタル大辞泉 「天路」の意味・読み・例文・類語

あま‐じ〔‐ぢ〕【天路/天道】

天上にあるという道。また、天へ昇って行く道。
夕星ゆふつづも通ふ―をいつまでか仰ぎて待たむ月人をとこ」〈・二〇一〇〉
仏教でいう六道の一。天上にあるとされる世界天上界。また、天上界へ通じる道。
「布施置きてあれは乞ひむあざむかずただ行きて―知らしめ」〈・九〇六〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「天路」の意味・読み・例文・類語

あま‐じ‥ぢ【天路】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 天へ行く道。天にのぼる道。
    1. [初出の実例]「ひさかたの阿麻遅(アマヂ)は遠しなほなほに家に帰りて業(なり)を為(し)まさに」(出典万葉集(8C後)五・八〇一)
  3. 天上にあると考えられる道。天上の道。
    1. [初出の実例]「夕星(ゆふつづ)も通ふ天道(あまぢ)を何時までか仰ぎて待たむ月人壮(つきひとをとこ)」(出典:万葉集(8C後)一〇・二〇一〇)
  4. 仏教でいう、六道の一つ。天上にあると考えられる世界。天趣。天道。
    1. [初出の実例]「布施置きてあれは乞ひ祷(の)むあざむかず直に率去(ゐゆ)きて阿麻治(アマヂ)知らしめ」(出典:万葉集(8C後)五・九〇六)
  5. 空にある道。鳥や月・日などの通る道。空。
    1. [初出の実例]「声今さらにはつかなる、雁がねの帰り行く、天路を聞けば懐しや」(出典:車屋本謡曲・羽衣(1540頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「天路」の読み・字形・画数・意味

【天路】てんろ

空高くゆく。唐・王維〔双黄歌、送別〕詩 天路來(きた)る、雙(さうくわうこく) 雲上を飛び、水上に宿す を撫して和鳴し、族を整ふ

字通「天」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

デジタル大辞泉プラス 「天路」の解説

天路

リービ英雄小説。2021年刊行。同年、第74回野間文芸賞受賞。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android