失念株(読み)シツネンカブ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「失念株」の意味・わかりやすい解説

失念株
しつねんかぶ

広義では,剰余金の配当の基準日,または新株発行,無償交付,交付金などの分配の割り当て期日までに,株式の譲受人(実質上の株主)が株主名簿の名義書き換えを失念していた株式をいう。狭義では,新株発行期日までに株主に対してなされる株主名簿の名義書き換えを失念していたため,株式の譲渡人である名簿上の株主(名義上の株主)に割り当てられた新株のこと。失念株の帰属については,会社に悪意または重過失がないかぎり,会社は株主名簿上の株主に割り当てれば免責されるが,株式譲渡の当事者間においては,譲受人は譲渡人に新株の返還を,譲渡人に費用の償還および相当の報酬支払いを条件として,請求ができると解されている。2009年以降,「社債,株式等の振替に関する法律」に基づいた株式振替制度の実施により,上場株式の譲渡についてはこのような問題は生じない。

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