コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

女性文学 じょせいぶんがく

1件 の用語解説(女性文学の意味・用語解説を検索)

知恵蔵2015の解説

女性文学

戦後日本文学において、男性と同等の法的権利と教育環境とを手にした女性たちが、女性としての存在、身体性、関係性などを問い直す作業のなかから、独自の表現を模索していったのは、1960年代から70年代にかけてである。森茉莉、瀬戸内晴美(のち寂聴)、河野多恵子大庭みな子倉橋由美子富岡多恵子金井美恵子三枝和子津島佑子などが、男性作家主導の戦後文学の理念や方法への懐疑をバネに、新たな文学世界を開拓していった試みの成果は、男性中心主義の刻印を押された女流文学ではなく、まさに女性文学と呼び直されるにふさわしいものであった。こうした現代女性文学の原点は、与謝野晶子の「明星」や平塚らいてうの「青鞜」における、女性言説確立の試みにある。文学の不振が叫ばれだして久しい現代日本において、女性文学は安定した読者層を有し、着実な地歩を築きつつある。

(井上健 東京大学大学院総合文化研究科教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

女性文学の関連キーワードキーン中国文学プロレタリア文学グージュ審判官一貫性の原則和の法則(回転異性体)猪野謙二笹淵友一古林尚

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone

女性文学の関連情報