女王禄(読み)オウロク

デジタル大辞泉 「女王禄」の意味・読み・例文・類語

おう‐ろく〔ワウ‐〕【女王×禄】

慣例で「女」の字は読まない》平安時代白馬あおうま節会せちえ翌日(正月8日)と新嘗祭にいなめさいの翌日(11月中なかの日)に、紫宸殿ししんでんにおいて皇族女子に絹や綿などを賜った行事

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「女王禄」の意味・わかりやすい解説

女王禄
おうろく

「女」を略して「おうろく」と読む。正月8日(「白馬節会(あおうまのせちえ)」の翌日)と11月の新嘗(にいなめ)祭の翌日、女王(にょおう)に禄を賜る儀式天皇皇后の出御をはじめ、尚侍(しょうじ)、典侍なども参加、紫宸殿(ししんでん)の庭に幄(あく)(天幕)を張り、女王たちに絹や綿などを賜った。禄を賜る順序は年の順ではなく、世次によった。禄を賜る女王は262人もいた、と『延喜式(えんぎしき)』にある。

山中 裕]

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