朝日日本歴史人物事典 「如信」の解説
如信
生年:嘉禎1(1235)
鎌倉中期の真宗の僧。本願寺2世。京都に生まれる。善鸞の子。幼少から祖父親鸞に教えを受け,建長年間(1249~56)のころ,父善鸞と共に関東に下向した。弘安10(1287)年に上洛して,本願寺覚恵,覚如父子に真宗の宗要を説いた。主に奥州白川郡大網(福島県)に住し,本願寺寺務に携わることはなかったが,3世覚如が『改邪鈔』で,法然,親鸞,如信と続く血脈の三代伝持を唱えたことから,本願寺の世代に数えられる。大網の坊舎は,のちに徳川光圀により取り立てられ,茨城県大洗町に願入寺として旧跡を伝えている。<参考文献>『大谷遺跡録』
(草野顕之)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報