朝日日本歴史人物事典 「如宝」の解説
如宝
生年:生年不詳
奈良・平安前期の律宗の渡来僧。中央アジアのサマルカンド地方の安国の出身か。優婆塞(俗人)として鑑真に師事し,師に従い天平勝宝6(754)年正月に来日。東大寺戒壇で受戒する。一時下野薬師寺に住したが,鑑真没におよびその委嘱を受け唐招提寺に帰住し,伽藍造営に尽力した。延暦16(797)年律師,大同1(806)年少僧都に任命。『日本後紀』の卒伝によると,戒律を厳守し大国の風格を有していたという。<参考文献>『唐大和上東征伝』,義澄『招提千歳伝記』上,『元亨釈書』13巻,久野健「唐招提寺と安如宝」(『古代史論叢』中)
(佐伯昌紀)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報