妊娠高血圧症候群の後遺症(読み)にんしんこうけつあつしょうこうぐんのこういしょう(その他表記)Sequela of hypertension in pregnancy

六訂版 家庭医学大全科 の解説

妊娠高血圧症候群の後遺症
にんしんこうけつあつしょうこうぐんのこういしょう
Sequela of hypertension in pregnancy
(女性の病気と妊娠・出産)

どんな病気か

 大部分妊娠高血圧症候群は、分娩後12週間の間に血圧は正常になり、症状がよくなります。

 しかし、一部の産婦では、高血圧蛋白尿が産後12週を過ぎても認められることがあります。時には1年以上あるいは生涯にわたって、これらの症状が消えない場合があります。

 このような状態を妊娠高血圧症候群の後遺症といいます。

治療の方法

 高血圧が産後1カ月を過ぎても続いている場合には、まず太りすぎないように注意することが大切です。

 血圧は過労睡眠不足、精神的ストレスなどによっても高くなるため、睡眠と休養を十分にとることが重要です。それでも高血圧が続く場合には、血圧を下げる薬を処方してもらうことが必要になります。

 蛋白尿については、治療法はあまりありませんが、ほとんどの場合は産後1年以内になくなります。

 妊娠高血圧症候群の後遺症がある人は、次の妊娠にあたっては注意が必要です。理想的には、高血圧や蛋白尿がなくなるまで次の妊娠をひかえたほうが安全です。

 どうしても次の妊娠を希望する場合には、担当の医師に相談して妊娠の許可を受けることをすすめます。

亀井 良政

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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