子どもの鼻出血(鼻血)(読み)こどものびしゅっけつはなじ(英語表記)Epistaxis

家庭医学館 「子どもの鼻出血(鼻血)」の解説

こどものびしゅっけつはなじ【子どもの鼻出血(鼻血) Epistaxis】

[原因]
 鼻の入り口の粘膜(ねんまく)には毛細血管(もうさいけっかん)が多いので、この部分炎症がおこるとよく出血します。
 かぜをひいて鼻水が多いときや、アレルギー性鼻炎(せいびえん)でかゆみがあって鼻をよくさわるときのほか、のぼせただけでも出血することがあります。
 そして、いったん出血が止まっても、傷口にできているかさぶたがはがれると、また出血することがあります。
 そのほか、アスピリンなどの解熱薬を服用すると、血液がかたまりにくくなって出血しますし、血液の病気(血友病(けつゆうびょう)、白血病(はっけつびょう)など)でも鼻出血がおこります。
 鼻出血の多くはそれほど心配のないものですが、たびたび出血する場合は、耳鼻咽喉科(じびいんこうか)で診察を受けましょう。
[治療]
 家庭で止血する場合は、まず子どもを座らせます。出血している間は、あおむけに寝かせるとかえって止血しにくく、鼻血を飲み込んでしまってよくありません。そして、鼻を両側からつまんで圧迫止血します。ティッシュペーパーなどのやわらかい紙を鼻につめた場合も、鼻をつまんで圧迫します。また、額から鼻にかけての部分やくびすじを冷たいタオルで冷やします(「鼻血が出たときの手当」)。
 20~30分しても止まらなければ、急いで耳鼻咽喉科を受診しましょう。
 出血の原因が、かぜやアレルギー性鼻炎であれば、その治療も必要です。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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