宇治里(読み)うじのさと

日本歴史地名大系 「宇治里」の解説

宇治里
うじのさと

歌学書「八雲御抄」に載る歌枕。「宇治里」と記されることは少ないが、宇治は「万葉集」に宇治川・宇治都・宇治渡などの名でみえ、「古今集」以後も宇治山・宇治橋・宇治の網代、また詞書に「宇治にて」と記す歌が盛んに詠まれる。

<資料は省略されています>

散文では「源氏物語」が宇治十帖の舞台としたのをはじめ、「蜻蛉日記」などの日記類が大和の初瀬詣の道中に記し、軍記物にも宇治川合戦の場として登場する。

これら文学に現れる宇治里は、おおむね古代の二つの宇治郷、すなわち宇治川右岸の宇治郡宇治郷と左岸の久世郡宇治郷の地である。古くから交通の要地であり、平安京以来は貴族の別荘地・遊覧地であったことが、宇治里に一大文学的風土をもたらし、この地に多くの歌枕を生んだといえよう(→宇治川宇治渡宇治橋喜撰山槇島村

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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