安楽御厨(読み)あんらくのみくりや

日本歴史地名大系 「安楽御厨」の解説

安楽御厨
あんらくのみくりや

通称安楽郷もしくは安楽谷五郷には原尾わらび平尾ひらお・安楽・池山いけやま坂本さかもと五ヵ村があり(五鈴遺響)確証はないが、このうち現安坂山あさかやま町に属する安楽・池山・坂本村一円に御厨が位置したものと思われる。文治三年(一一八七)三月三〇日付公卿勅使伊勢国駅家雑事勤否散状(「吾妻鏡」同年四月二九日条)によれば後鳥羽天皇の後院領であったが、「吾妻鏡承久三年(一二二一)八月七日条によれば、承久の乱によって幕府に没収され、やがて世情の平穏化を契機として北条政子より伊勢神宮(内宮)へ寄進され、新たに御厨が設定された。「神鳳鈔」に「承久御寄進安楽御厨上分一石、六九十二月」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android