完全試合(読み)カンゼンジアイ

デジタル大辞泉 「完全試合」の意味・読み・例文・類語

かんぜん‐じあい〔クワンゼンじあひ〕【完全試合】

パーフェクトゲーム

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共同通信ニュース用語解説 「完全試合」の解説

完全試合

投手が相手チームの打者を塁に出すことなく勝利することで、安打はもちろん、四死球失策なども許されない。パーフェクトゲームとも呼ばれる。コールドゲームによる勝利や、引き分けた場合は参考記録として扱われる。失策や四死球などで走者を出した場合は無安打得点試合となる。

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精選版 日本国語大辞典 「完全試合」の意味・読み・例文・類語

かんぜん‐しあいクヮンゼンしあひ【完全試合】

  1. 〘 名詞 〙 野球で、投手が一試合を一人の走者も得点も許さずに完投して勝つこと。パーフェクトゲーム。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「完全試合」の意味・わかりやすい解説

完全試合
かんぜんしあい

野球で、1人の先発投手が相手チームを無得点に抑えるだけでなく、無安打、無四死球、無失策で、1人の走者も塁に出さず完全に相手を封じ完投して勝った試合。パーフェクト・ゲームperfect gameともいう。以前は、延長戦のときに9回まで完投した場合も認められていたが、現在はその試合の最終回まで完投して勝利したときにのみ完全試合が認められている。普通、完全試合は投手に記録されるが、その試合に参加したそのチーム全員の記録でもある。日本のプロ野球では、2023年(令和5)時点で、セントラル・リーグでは金田正一ら8人、パシフィック・リーグでは今井雄太郎(1949― )ら8人が記録している。

 高校野球では、1978年(昭和53)選抜高等学校野球大会(春の選抜)第50回大会の対比叡山(ひえいざん)高戦で前橋高の松本稔(みのる)(1960― )、1994年(平成6)第66回大会の対江の川(ごうかわ)高戦で金沢高の中野真博(まさひろ)(1976― )が達成。大学野球では東京六大学で1964年春の慶応義塾大学対立教大学2回戦で慶大の渡辺泰輔(たいすけ)(1942―2023)、2000年(平成12)秋の立教大学対東京大学2回戦で立大の上重聡(かみしげさとし)(1980― )、2013年春の早稲田大学対東京大学2回戦で早大の高梨雄平(たかなしゆうへい)(1992― )が記録しているほか、東都大学野球1~3部、首都大学野球、関西学生野球で各2回達成されている。

 アメリカ大リーグ(メジャー・リーグ)では、1880年6月12日のジョン・リッチモンドJohn Lee Richmond(1857―1929)以降、サイヤング、サンディー・コーファックスをはじめ、2012年8月15日のフェリックス・ヘルナンデスFélix Hernández(1986― 。マリナーズ所属時)まで23人が記録している。

[神田順治・森岡 浩 2023年5月18日]

『北原遼三郎著『完全試合』(1994・東京書籍)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「完全試合」の意味・わかりやすい解説

完全試合
かんぜんしあい
perfect game

野球で,先発投手が相手チームを無安打,無四死球に抑え,さらに無失策で一人の走者も許さずに勝利した試合をいう。 1956年ニューヨーク・ヤンキーズのドン・ラーセン投手がワールドシリーズでブルックリン・ドジャーズを相手に達成した完全試合は,大リーグ史上最も有名。日本のプロ野球では 1950年読売ジャイアンツの藤本 (のち中上) 英雄投手が対西日本パイレーツ戦で初めて達成した。なお,無安打無得点の試合を一般に和製英語を用いてノーヒットノーランと呼んでいる。

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