完膚(読み)カンプ

精選版 日本国語大辞典 「完膚」の意味・読み・例文・類語

かん‐ぷクヮン‥【完膚】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 傷のない完全な膚。
    1. [初出の実例]「僅に性命を全ふする者も身に完膚なし」(出典:経国美談(1883‐84)〈矢野龍渓〉後)
    2. [その他の文献]〔新唐書‐劉廼伝〕
  3. ( 比喩的に ) 傷のない箇所。痛手を受けていない部分
    1. [初出の実例]「恐らく予が一世一代の名作も、既に完膚(クヮンプ)なしになってをるであらう」(出典銃後(1913)〈桜井忠温一四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「完膚」の読み・字形・画数・意味

【完膚】かん(くわん)ぷ

まともな皮膚。〔唐書、忠義下、劉廼伝〕朱、人をはして之れを召す。固く篤し(重病)とす。復(ま)た僞相鎭をはして慰誘す。廼、と佯(いつは)りて答へず。灸して完膚無し。

字通「完」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む