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経国美談 けいこくびだん

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

経国美談
けいこくびだん

矢野龍渓長編小説。前後2編。 1883~84年刊。ギリシアの正史に材を求め,アテネスパルタの2強国によってしばしば独立を侵される小国テーベの興亡と,その憂国の志士の活動を描き,それを通じて作者の抱懐する民主漸進の政治理想を闡明しようとした力作。

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デジタル大辞泉の解説

けいこくびだん【経国美談】

矢野竜渓政治小説。前編は明治16年(1883)、後編は同17年刊。古代ギリシャテーベの史実をかりて、自由民権論を主張したもの。

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百科事典マイペディアの解説

経国美談【けいこくびだん】

矢野竜渓の小説。前編は1883年,後編は1884年刊。ギリシア史に取材し,作者の属した改進党の政治理想を描こうとしたもの。民権と国威伸張の思想と力強い文体で青年層の支持を得た。

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世界大百科事典 第2版の解説

けいこくびだん【経国美談】

矢野竜渓の政治小説。1883年(明治16)に前編,翌年後編刊行。前編ではテーバイの青年政治家が協力して専制的な奸党から民政を回復するまで,後編ではスパルタと争いギリシア全土を制圧するまでが描かれる。竜渓の属する改進党の民権思想を広めるために作られ,格調ある文体の魅力もあって愛読された。史実に依拠しながらも,前編では人物に創作の手を加えて性格描写に意を用い,後編では虚構の事件を挿入して過激な行動の批判と平和思想の鼓吹を行っている。

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大辞林 第三版の解説

けいこくびだん【経国美談】

小説。矢野竜渓作。1883(明治16)~84年刊。古代ギリシャ勃興期のテーベを描き、日本の民権と国権の伸長を図った政治小説。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

経国美談
けいこくびだん

矢野龍渓(りゅうけい)の長編小説。正しくは『斉武名士経国美談』。1883年(明治16)3月前編、翌84年2月後編、ともに報知社刊。龍渓は当時同社社長で、改進党の幹部。古代ギリシア史に題材を求め、テーベの英雄エパミノンダス、ペロピダスらがスパルタの強圧に抗して、自国の独立、民政の安定のために戦い、幾多の危難に陥ったが、よく国運を守りぬき、紀元前371年のレウクトラの戦いではスパルタ軍を大破し、ついにギリシア全土の覇権を握るまでを描く、歴史的政治小説。龍渓は、読者に正史と小説とを同時に読む喜びを与えようとくふうしたと語っている。エパミノンダスらの性格描写をはじめ全編『三国志』『八犬伝』などの手法を生かしている。[岡 保生]
『「経国美談」(『日本現代文学全集3 政治小説集』所収・1965・講談社)』

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世界大百科事典内の経国美談の言及

【政治小説】より

…夢柳の代表作は,ロシアのテロリストを描いた《虚無党実伝記 鬼啾々(きしゆうしゆう)》(1884‐85)で,このころの群馬事件から秩父事件にいたる反政府闘争を背景に大きな反響を呼んだ。改進党系の政治小説でもっともすぐれた作品は,矢野竜渓の《斉武名士 経国美談》(1883‐84)である。古代ギリシアのテーベの勃興に素材を求めたこの作品は一種の歴史小説で,前編ではテーベにおける民主政治の回復,後編ではスパルタを打ち破って国威を発揚するまでの経緯が巧みな話術で語られている。…

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