デジタル大辞泉 「一世一代」の意味・読み・例文・類語 いっせ‐いちだい【一世一代】 1 一生に一度だけであること。特に、一生に一度の晴れがましいこと。「一世一代の大仕事」2 役者などが、引退などの前に一生の仕納めとして演じる晴れの舞台。舞台納め。「一世一代の熱演」[補説]この語の場合、「一世」を「いっせい」とは読まない。[類語]又と無い・又無い・又と・二度と・二度と再び・めった・千載一遇・得難い・稀まれ・かけがえのない・希有けう・盲亀もうきの浮木ふぼく・一期一会いちごいちえ・見せ場・決め所・思いがけない・思いがけず・待てば甘露の日和ひよりあり・折よく・僥倖ぎょうこう・ここぞ・最初で最後・図らずも・決定的瞬間・契機 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「一世一代」の意味・読み・例文・類語 いっせ‐いちだい【一世一代】 〘 名詞 〙 ( 「一世」も「一代」も人の一生をいう語。「一世一度」の類推、転化から生じた語という )① 一生のうち、ただ一度であること。またとないようなこと。一代一世。[初出の実例]「首尾する一夜を、一世(セ)一代(ダイ)の事のやうに思ひて」(出典:浮世草子・好色盛衰記(1688)二)「一世一代の智恵をしぼり」(出典:鳥獣戯話(1962)〈花田清輝〉二)② 能・歌舞伎の役者が、引退などを前に、以後再びその芸を演じない決心で、りっぱな舞台をつとめること。また、その舞台。舞台納め。[初出の実例]「可楽(からく)は一世一代(イッセイチデヘ)をしたぢゃアねへか」(出典:滑稽本・浮世床(1813‐23)初) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
改訂新版 世界大百科事典 「一世一代」の意味・わかりやすい解説 一世一代 (いっせいちだい) 芸能用語。老齢に達した能や歌舞伎の役者などが,引退を覚悟してつとめる最後の舞台,またはその演技をいう。舞台納め。歌舞伎役者の場合は,これを番付の上に大きくうたう。〈一世〉も〈一代〉も人の一生をいう語で,語義からだけいえば重言。〈一生一度〉の意が強調されて転化したともいう。芸人が舞台に生命を賭けてきたことが知れる,日本の芸の特質がのぞいている用語である。執筆者:上原 輝男 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
四字熟語を知る辞典 「一世一代」の解説 一世一代 一生のうち、ただ一度であること。またとないようなこと。 [活用] ―の大仕事。 [使用例] けなげな望みをすてかねたかれは、一世一代の智恵をしぼり[花田清輝*鳥獣戯話|1960~62] [使用例] もう駄目だ。私の一世一代の目もく論ろ見みは見事に外れたわ[井上光晴*心優しき叛逆者たち|1969] [解説] 「一世」も「一代」も人の一生をいう語。「一世一度」の類推、転化から生じた語といわれます。 出典 四字熟語を知る辞典四字熟語を知る辞典について 情報