山川 日本史小辞典 改訂新版 「官吏公選の法」の解説
官吏公選の法
かんりこうせんのほう
1868年(明治元)閏4月公布の政体書に規定された官員選出法。岩倉具視(ともみ)の発議によるとされ,アメリカの大統領制に範をとり,諸官は公選入札で選ばれ,4年で交代するとした。69年5月,輔相(ほしょう)1,議定(ぎじょう)3,六官の知事6,内廷職知事1は公卿・諸侯から,参与6と六官の副知事6は貴賤にかかわらず,いずれも3等官以上の投票によって選出。大久保利通(としみち)ら雄藩出身者が多数を占め,公選は1回限りに終わった。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報