定輪寺
じようりんじ
桃園東部の黄瀬川西岸、愛鷹山の南東麓に位置する。桃園山と号し、曹洞宗。本尊は釈迦如来。寺伝によれば、開創は延暦年間(七八二―八〇六)で、古くは真言寺院であったが、永享一二年(一四四〇)舂屋宗能が曹洞禅寺に改めたといい(「駿河志料」など)、宗能を中興開山としている。寺内の墓地には康正二年(一四五六)三月一九日の年紀がある宗能の石塔および以降の歴代住職の墓塔もある。文明二年(一四七〇)には大森氏一族の安叟宗楞が二世として入寺し、同一六年九月二二日に没している(重続日域洞上諸祖伝)。翌一七年九月二〇日、万里集九は当寺三世学甫永富の法弟にあたる槃脚寺(現藤枝市盤脚院)老僧が、当寺の前住安叟宗楞の命日を厚く祀るのに感じて偈頌を贈っている(梅花無尽蔵)。集九は同月二七日駿河郡に入り、当年七〇歳の永富を当寺に訪ねて二泊し、二九日には相州足柄へ向かっている(同書)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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定輪寺
静岡県裾野市、黄瀬川西岸に位置する曹洞宗の寺院。山号は桃園山、本尊は釈迦如来。寺伝では延暦年間の開創とする。境内の枝垂桜が有名。
出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報
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