宮津節(読み)ミヤヅブシ

デジタル大辞泉 「宮津節」の意味・読み・例文・類語

みやづ‐ぶし【宮津節】

京都府民謡宮津市付近の酒盛り歌。元禄(1688~1704)のころから花柳界で歌われたものという。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「宮津節」の意味・わかりやすい解説

宮津節
みやづぶし

京都府宮津地方の民謡。宮津は江戸中期以降、本庄(ほんじょう)氏7万石の城下町で、また宮津港は帆船時代には出船入船でにぎわっていた。人々の往来も激しく、江戸・吉原を模した遊廓(ゆうかく)もある港町として発展してきた。ここの花柳界で、諸国の人々を相手に芸妓(げいぎ)衆がお座敷唄(うた)として歌ってきたもので、各節の後ろに「丹後(たんご)の宮津でピンと出した」の囃子詞(はやしことば)がつく。この唄は船乗りや旅人たちにより各地へ伝えられ、江戸末期には日本中の花柳界で流行した。『宮津節』は「宮津おどり」のなかにある3曲の組曲の一つで、ほかの2曲は『松坂踊り』と『アイヤエ踊り』である。以前この3曲は個々に歌われていたが、1955年(昭和30)ごろ組曲としてまとめられ、お座敷芸としても踊られている。

斎藤 明]

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