記紀の日本武(やまとたける)尊物語にその妃として語られた女性。記では美夜受比売と記す。《古事記》によれば,ヤマトタケルの東征の最初,尾張の国で国造(くにのみやつこ)の祖ミヤズヒメと婚姻を約束した。その後東方を平定したヤマトタケルが約にしたがい姫の家に入ったところ,その夜は月経(つきのさわり)のため合うことをえなかったという。尾張は東国経営の要衝でここに熱田(あつた)神宮がおかれたのは東方へのおさえの神としてであった。ヤマトタケルが媛のもとに残した草薙剣(くさなぎのつるぎ)(三種の神器)をまつったのがこの神宮の起りだと社伝はしるしており,つまりミヤズヒメの物語は熱田神宮の起源譚である。その名は〈宮主(みやじ)〉を意味しているはずだが,《古事記》はさらに〈身合わず〉の意にとり,上述のような説話を仕立てたのであろう。
執筆者:阪下 圭八
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