寒水石(読み)カンスイセキ

デジタル大辞泉 「寒水石」の意味・読み・例文・類語

かんすい‐せき【寒水石】

茨城県北部から産する結晶質石灰岩の石材名。阿武隈高地南端の古生層の中から掘り出され、白色濃緑色灰色しま模様がある。建築・彫刻用。

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精選版 日本国語大辞典 「寒水石」の意味・読み・例文・類語

かんすい‐せき【寒水石】

  1. 〘 名詞 〙 茨城県日立市助川付近に産出する大理石の石材名。一般には純白の大理石をもいう。古生代結晶質石灰岩で、白地に灰色の縞があり、結晶粒も大きい。建築用内装材、彫刻材、配電盤用絶縁材などに用いられる。〔書言字考節用集(1717)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「寒水石」の意味・わかりやすい解説

寒水石 (かんすいせき)

茨城県久慈郡,常陸太田市,日立市北部に産する古生層中に挟まれた結晶質石灰岩(大理石)の石材名。花コウ岩の貫入によって変成されて,白色から緑灰色の縞模様になっているものが多い。結晶粒は山口県秋吉産ほどではないがやや粗粒,角砂糖のような外観を呈する。水戸寒水,あるいは常陸寒水とも呼ばれ,白いものは古来細工物に利用され,後には建築用としても使われたが,今日では大材は得がたく,もっぱら砕石,あるいは粉末として工業原料や建築材料に利用される。
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