小曲（読み）しょうきょく

精選版 日本国語大辞典

しょう‐きょく セウ‥【小曲】

〘名〙

① 雅楽で、楽曲を組織、格式から、大・中・小に分けたうちの一つ。

※楽家録（1690）一三「左右楽雖_レ有_二大曲・中曲・小曲三品_一」

② 短い楽曲。簡単な曲。また、小さな詩。小品。

※抒情小曲集（1918）〈室生犀星〉序〈田辺孝次〉「ことに今度集められた小曲は」 〔楽府詩集‐舞曲歌辞〕

③ 河川などがすこし曲がること。また、その小さな曲がり。〔水経注‐河水〕

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

しょう‐きょく〔セウ‐〕【小曲】

１ 短い楽曲。また、小さな詩。⇔大曲。
２ 雅楽で、規模・格式から楽曲を大・中・小に分けたうちの小規模・低格式の曲。

出典　小学館

世界大百科事典（旧版）内の小曲の言及

【紹興酒】より

…原料の精白したもち米を，20日間近くも水に浸漬（しんし）して野生細菌で酸敗させ，そこにできた酸性の水(漿水（しようすい）)を仕込み水にするという変わった製法を用いる。こうじは小曲（シアオチユー）(酒薬)，大曲（ターチユー）の2種を使い，初めは小曲，あとで大曲を加える。仕込みにはふつう500l入りのかめを用い，数十日におよぶ発酵ののち圧搾，ろ過，清澄し，火入れを行って20lほどのかめに詰めて陶製のふたをし，泥で固めて密封し，貯蔵庫に移して熟成させる。…

※「小曲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」