小縁(読み)コベリ

デジタル大辞泉 「小縁」の意味・読み・例文・類語

こ‐べり【小縁】

小舟の舷の上縁に保護材として張った板。
布のへり。継ぎ目

こ‐えん【小縁】

幅のせまい縁側。
「―に立ち出で遠見して居られし所に」〈浄・念仏往生記〉

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精選版 日本国語大辞典 「小縁」の意味・読み・例文・類語

こ‐べり【小縁】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 和船の舷側板の上縁に保護材としてつける板材で、小船や川船に使用するもの。船の両側の上部にはった板。また、それをはった部分。上小縁(うわこべり)
    1. [初出の実例]「此お客はこべりへ手を出して渡舟でしかれたなといふ事は」(出典:洒落本・玉之帳(1789‐1801頃)三)
  3. 布のへり。また、布の継目。特に、軸物の縁取りにいう。
    1. [初出の実例]「妙音天事、小縁等青印金遺之、其外大縁は萌黄綾〈梅花〉、軸は唐木」(出典:教言卿記‐応永一四年(1407)八月九日)
  4. 甲冑の金具廻(かなぐまわり)の包み革の一部。周辺に細長くめぐらす染革で、中央を包む地革と色糸で縫い合わせて伏組(ふせぐみ)とする。赤革、五星革(ごせがわ)菖蒲革などを用いる。

こ‐えん【小縁】

  1. 〘 名詞 〙 小さな、または幅の狭い縁側。
    1. [初出の実例]「二尺五寸の小太刀をぬいて、小縁に躍り出でて、向ふ敵(かたき)を待ち懸けたり」(出典:叢書本謡曲・悪源太(室町末))

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