唐木(読み)カラキ

デジタル大辞泉 「唐木」の意味・読み・例文・類語

から‐き【唐木】

中国を経て渡来したところから》熱帯産の上等な木材シタンコクタンビャクダンタガヤサンなど。

とう‐ぼく〔タウ‐〕【唐木】

からき」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「唐木」の意味・読み・例文・類語

から‐き【唐木】

  1. 〘 名詞 〙 ( もと中国を経て輸入されたところからいう ) 紫檀(したん)黒檀白檀(びゃくだん)など、熱帯産の上等な材木
    1. [初出の実例]「かちゐとののより〈略〉から木二色まいる」(出典:御湯殿上日記‐文明九年(1477)閏正月一七日)

とう‐ぼくタウ‥【唐木】

  1. 〘 名詞 〙 ( 中国を経て渡来したところから ) 東南アジア南洋諸島に産する木材の総称。紫檀・黒檀・白檀・チークラワンなど。からき。

からき【唐木】

  1. 姓氏一つ

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百科事典マイペディア 「唐木」の意味・わかりやすい解説

唐木(外材)【とうぼく】

熱帯地方からの輸入材外材)のうち銘木に値するもの。〈からき〉とも。シタン(紫檀),コクタン(黒檀),ビャクダン(白檀),タガヤサンチークマホガニーなど。堅い材質と美しい光沢をもち,家屋の装飾材,楽器,高級家具材などとして珍重
→関連項目木材

唐木【からき】

唐木(とうぼく)

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家とインテリアの用語がわかる辞典 「唐木」の解説

からき【唐木】

もともとは中国から、現代では東南アジア全般から輸入される高級木材の総称。紫檀(したん)・黒檀(こくたん)・白檀(びゃくだん)など。家具や仏壇座敷飾り建材などに用いる。◇「とうぼく」ともいう。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「唐木」の意味・わかりやすい解説

唐木
とうぼく

「からき」ともいう。紫たん,黒たん,白だん,花りん,タガヤサンなどの硬質木材をいう。東南アジア方面に産し,美しい色合いやつやをもっているため,古来家具や細工物に用いられてきた高級輸入材である。彫刻素材にも用いられる。

唐木
からき

唐木」のページをご覧ください。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「唐木」の解説

唐木 (カラキ)

植物。黒檀・紫檀・白檀などの総称

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世界大百科事典(旧版)内の唐木の言及

【唐木細工】より

…木工の一技法。唐木とはシタン,コクタン,タガヤサン,カリンなど南方から輸入された硬質材を総称し,もと中国を経て渡来したのでこの名がある。これらは工作にも特殊な技術を要するので唐木細工と称し,専門の指物師によって扱われている。…

【コクタン(黒檀)】より

…カキノキ科カキノキ属Diospyrosの樹木には黒色の心材を有するものがあり,これをコクタンと総称する。シタンタガヤサンカリン(花櫚)などとともに代表的な唐木(からき)の一つで,床柱,框(かまち),和机,飾棚,仏壇,茶だんす,細工物,美術工芸品,楽器(ピアノの鍵盤,バイオリンの糸巻など),箸,そろばん枠などに賞用される。材質が緻密で,気乾比重0.80~1.43(一般には1.05~1.20)ときわめて重硬である。…

【銘木】より

…また最近ではこれらをスライスドベニヤとして前述の各用途に用いることが多い。外国産で,その樹種が銘木としてよく知られているのは,熱帯アジア産では,唐木(からき)類(シタン,カリン,コクタン,タガヤサンなど)があり,さらに世界的に著名なものとして,チーク(熱帯アジア),ウォールナット(アメリカおよびヨーロッパ),マホガニー(中南米),ローズウッド(シタンを含む,熱帯アジア,熱帯アメリカ)などがある。これらにあやかるために前述のウォールナットなどの名前に接頭語をつけた○○ウォールナットというような名前をもつ木材が世界に非常に多い。…

【木材】より

…スギも加工がしやすく木目の美しいことから柱や天井板などに使い,曲げに強いマツははりに,堅く木肌の美しいケヤキもはりに使う。違棚(ちがいだな)や家具にはシタン,コクタン,ビャクダン,タガヤサンなどの輸入材を使い,外来であることから唐木(からき)と称した。この輸入が始まった時期は不明だが,江戸時代初期のいわゆる唐木趣味の例に桂離宮新御殿の桂棚と呼ばれる棚,日光東照宮拝殿室内の彫刻などがある。…

※「唐木」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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