小野枝垂栗林(読み)おのしだれくりりん

日本歴史地名大系 「小野枝垂栗林」の解説

小野枝垂栗林
おのしだれくりりん

[現在地名]辰野町大字小野 楡沢山

大正九年(一九二〇)に国指定の天然記念物。国鉄小野駅東方、岡谷市三沢みさわに通ずる三沢峠の楡沢にれざわ天狗原てんぐばらとよぶ地域に群生する芝栗変種で、周囲三メートルにも及ぶ古木をはじめ大小多数の栗の木が一様に傘状に枝を垂れ、純林を作っていて全国的に珍しいといわれている。

こうした珍種の自生する奇観は古くから人目をひいたとみえ、宝暦三年(一七五三)成稿の「千曲之真砂」や天保五年(一八三四)成稿の「信濃奇勝録」にも記されている。「千曲之真砂」には

<資料は省略されています>

とあるが、「三分村の上にして、みわけ峠といへり」は「信濃奇勝録」では「三沢より小野へ越る嶺を三沢峠」としてある。この三沢峠は諏訪伊那筑摩ちくまの三郡の連嶺で三郡を眺望できる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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