小隠(読み)こがくれ

精選版 日本国語大辞典「小隠」の解説

こ‐がくれ【小隠】

〘名〙 (「こ」は接頭語)
① 少しのあいだ隠れていること。
※塩原多助一代記(1885)〈三遊亭円朝〉一五「忙がしい身の上だから奥州へ小隠れをして居た所が」
歌舞伎脚本で用いる語。観客の見える所で演技していた役者が、舞台上から姿を消すこと。舞台のかげにひっこむこと。
※歌舞伎・御摂勧進帳(1773)三立「池の中より池淵兵内出る。鷲尾三郎是にて小隠れする」

しょう‐いん セウ‥【小隠】

〘名〙 未熟な隠者。十分には悟り得ない隠者。悟りの道にはいっても俗事を離脱できない隠者。⇔大隠(たいいん)
菅家文草(900頃)四・感秋「有寺安禅坐、無山小隠行」
正法眼蔵(1231‐53)行持「いま仏祖の大道を行持せんには、大隠小隠を論ずることなく」 〔庾信‐奉和永豊殿下言志詩〕

こ‐がく・れる【小隠】

〘自ラ下一〙 (「こ」は接頭語) ちょっと物陰に隠れる。
※洒落本・一事千金(1778)四「はれてあわれぬ宵やみに、ほうかむりにて㒵かくし、かうしのすみにこがくれて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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