少年老い易く学成り難し(読み)ショウネンオイヤスクガクナリガタシ

デジタル大辞泉 「少年老い易く学成り難し」の意味・読み・例文・類語

少年しょうねんやすがくがた

若いと思っているうちにすぐ年をとってしまうが学問はなかなか成就しない。寸暇を惜しんで勉強せよということ。
[補説]「一寸の光陰軽んず可からず」と続く。朱熹偶成」からの句とされていたが、近年では疑問視されている。

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精選版 日本国語大辞典 「少年老い易く学成り難し」の意味・読み・例文・類語

しょうねん【少年】 老(お)い易(やす)く学(がく)(な)り難(がた)

  1. 若いと思っているうちにすぐに年老いてしまい、志す学問は遅々として進まない。年月は移りやすいので寸刻をおしんで勉強せよということ。

少年老い易く学成り難しの補助注記

朱熹の偶成詩「少年易老学難成、一寸光陰不軽、未覚池塘春草夢、階前梧葉既秋声」からとされているが、朱熹の詩文集にこの詩は見られず疑問近世初期に五山詩を集成した「翰林五鳳集‐三七」には、「進学軒」の題で、室町前期の五山僧惟得巖の作としてこの詩が収録されている。

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故事成語を知る辞典 「少年老い易く学成り難し」の解説

少年老い易く学成り難し

若い時期はすぐに過ぎていくのに、学問はなかなか一人前にならない、ということ。

[使用例] この十年間に比べると、廿七歳から卅七歳までの十年間には、これと云った起伏がない。時間の経ちようも、あとの十年間のほうがはるかに速い。少年老い易く、学成り難し、とはよく云ったものだ[三島由紀夫*私の遍歴時代|1964]

[由来] あとに「一寸の光陰、軽んずべからず(わずかな時間であっても、決してむだにしてはならない)」と続く、漢詩の一句。以前は、一二世紀の中国の文人しゅの「ぐうせい」という詩の一句だとされていました。しかし、朱熹の詩文集にこの詩は見当たらず、近年では、一四~一五世紀、室町前期の僧、しょうとくがんの作だとされています。

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ことわざを知る辞典 「少年老い易く学成り難し」の解説

少年老い易く学成り難し

年月が過ぎ去るのは早いもので、自分は若いと思っているうちにすぐに年老いてしまう。それに反して、学問の方はなかなか思うように進まない。だから、寸刻をおしんで勉強しなくてはならない。

[使用例] この十年間に比べると、廿七歳から卅七歳までの十年間には、これといった起伏がない。時間の経ちようも、あとの十年間のほうがはるかに速い。少年老い易く、学成り難し、とはよく言ったものだ[三島由紀夫*私の遍歴時代|1964]

[解説] 朱熹の詩「偶成」の「少年老い易く学成り難し、一寸の光陰軽んずべからず、未だ覚めず池塘春草夢、階前の梧葉已に秋声」からとされることが多いが、朱熹の詩文集にこの詩は見られず、近世初期に五山詩を集成した「翰林五鳳集―三七」には、「進学軒」の題で、室町前期の五山僧惟肖得巖の作としてこの詩が収録されています。

英語〕Art is long and life is short.(芸術は長く、人生は短し)

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