20世紀日本人名事典 「山下岩吉」の解説
山下 岩吉
ヤマシタ イワキチ
江戸時代末期〜大正期の海軍技師 横須賀造船所製帆工場長。
- 生年
- 天保12年1月25日(1841年)
- 没年
- 大正5(1916)年6月26日
- 出生地
- 讃岐国塩飽高見島(香川県塩飽郡)
- 経歴
- 幕府の長崎海軍伝習所・軍艦操練所で航海術・操砲術を学ぶ。文久2年(1862年)幕府の海軍留学生に選ばれ、赤松則良や古川庄八ら幕臣の子弟らと共に留学。オランダの航海訓練学校で実習に参加し、さらにウィリゲンボスの造船所で幕府が購入する予定の軍艦・開陽丸の艤装に携わった。元治1年(1864年)にはアムステルダムに移り、灯台船やオランダ国立海軍ドックなどでの訓練に従事。慶応3年(1867年)幕臣榎本武揚・沢太郎左衛門らと開陽丸で帰国した。維新後は新政府に出仕し、海軍教授所二等教授・主船大工長・海軍一等工長などを歴任。明治19年には横須賀造船所製帆工場長となった。22年に退職後は千葉県木更津に引退し、次いで郷里香川県高見島に帰った。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報