山王七社(読み)サンノウシチシャ

デジタル大辞泉 「山王七社」の意味・読み・例文・類語

さんのう‐しちしゃ〔サンワウ‐〕【山王七社】

日吉ひよし大社の本社摂社・末社をあわせて二十一社を上・中・下に七社ずつ分けていう呼び名。特に、上の七社をさす。大宮二宮聖真子八王子客人・十禅師・三宮七所。ななのやしろ。

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精選版 日本国語大辞典 「山王七社」の意味・読み・例文・類語

さんのう‐しちしゃサンワウ‥【山王七社】

  1. 滋賀県大津市坂本の日吉大社に所属する本社・摂社・末社の二一社を、上・中・下おのおの七社ずつに区分していう称。すなわち、大宮・聖真子・二宮・八王子・客人・十禅師・三宮を上(かみ)といい、牛御子・大行事・早尾・新行事・下八王子・王子宮・聖女を中(なか)と称し、小禅師・大宮竈殿・二宮竈殿・山末・岩滝・気比宮・剣宮を下(しも)とする。ふつう上の七社をさしていい、中・下七社の称はかならずしも一定しない。七社。七座。ななのやしろ。
    1. [初出の実例]「仰願は、山王七社(サンワウしちシャ)〈高良本ルビ〉王子眷属〈略〉無二丹誠を照らして唯一玄応を垂れ給へ」(出典平家物語(13C前)七)

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世界大百科事典(旧版)内の山王七社の言及

【日吉大社】より

…比叡山中に延暦寺が建立されると,この2神は天台宗守護の護法神として尊崇され,天台宗の興隆にともなって信仰を集めた。西本宮系の摂社聖真子(宇佐八幡)と客人(まろうど)(白山姫神),東本宮系の三宮,十禅師,八王子とともに山王七社とされ,神々はしだいに増加して,中世には中七社,下七社とあわせて山王二十一社を形成し,社内百八社,社外百八社の神をまつった。また諸国の比叡山末寺や所領,日吉社領には日吉社が勧請され,各地域に分布して現在にいたっている例も多い。…

※「山王七社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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