デジタル大辞泉 「山荒」の意味・読み・例文・類語 やま‐あらし【山荒/豪=猪】 齧歯げっし目ヤマアラシ科の哺乳類の総称。頭胴長35~90センチ、尾長17~23センチ。体の上面に針状の中空の剛毛が生えている。敵が近づくと体を震わせて音をたてたり、毛を逆立てたりして身を守る。夜行性。東南アジア・インドからアフリカ、ヨーロッパ南西部まで分布。広くはキノボリヤマアラシ科も含めていい、南北アメリカに分布。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「山荒」の意味・読み・例文・類語 やま‐あらし【山荒】 〘 名詞 〙① ( 豪猪 ) 齧歯目ヤマアラシ科に属する哺乳類の総称。体長は普通七〇センチメートルぐらい。背から尾にかけて長くて鋭いとげが一面に生える。敵にあうと体をまるめ、とげをさかだて尾を振ってガラガラと音をたてて警告し、後ろ向きに突進して突き刺す。昼は穴の中にこもり、夜出て草の実や根を食べる。ヨーロッパ南部・アフリカ・インド・東南アジアなどに一〇種あまりが分布。形態や生態のよく似たアメリカヤマアラシ科(キノボリヤマアラシなど)は、南北アメリカ大陸に分布する。〔大和本草(1709)〕② 山を荒らすこと。山林で盗伐などをすること。また、その人。[初出の実例]「滅多に大木を切り倒し、出水、嵐、野分より、こなさんたちの山(ヤマ)あらし」(出典:歌舞伎・絵本合法衢(1810)二幕)③ 暴動、一揆などをいう、盗人仲間の隠語。〔隠語輯覧(1915)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例