岸田理生(読み)キシダ リオ

20世紀日本人名事典 「岸田理生」の解説

岸田 理生
キシダ リオ

昭和・平成期の劇作家,演出家 岸田事務所+楽天団共同主宰



没年
平成15(2003)年6月28日

出身地
長野県岡谷市

本名
林 寛美(ハヤシ ヒロミ)

学歴〔年〕
中央大学法学部卒

主な受賞名〔年〕
岸田國士戯曲賞(第29回)〔昭和60年〕「糸地獄」,紀伊国屋演劇賞(第23回)〔昭和63年〕「終の栖・仮の宿」,くまもと映画祭脚本賞(第13回・一般部門)〔平成1年〕「1999年の夏休み」

経歴
昭和48年寺山修司と出会い、49年演劇実験室・天井桟敷に参加、寺山と共同で「身毒丸」などの戯曲や演劇・映画の脚本を手がける。51年「眠る男」で劇作家デビュー。54年哥以劇場設立、座付役者を兼ねるが、56年同劇場が解散し、57年岸田理生事務所を創立・主宰。58年楽天団と合併、岸田事務所+楽天団を共同主宰、59年「宵待草」で旗揚げ。同年の「糸地獄」で岸田國士戯曲賞受賞。女性の心理を繊細に描き、歴史や国家などを批評する作品で知られた。他の戯曲に「臘月記」「夢に見られた男」「墜ちる男」「夢の浮橋」「捨子物語」「火学お七」「ハノーヴァー肉屋」「永遠―PART1 Part2」、映画脚本に「ひらけチューリップ」「ボクサー」「草迷宮」、著書・演劇論集に「吸血鬼・夢の浮橋」「私の吸血学」「忘れな草」「幻想遊戯」「恋」(3部作)、小説集「最後の子」「水妖記」、訳書に「マザーグース」「マリーゴールドガーデン」などがある。また、商業演劇、テレビ、映画の台本にも活躍した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「岸田理生」の解説

岸田理生 きしだ-りお

1946-2003 昭和後期-平成時代の劇作家。
昭和21年3月10日生まれ。劇団天井桟敷をへて,昭和58年より岸田事務所+楽天団を共同主宰。60年「糸地獄」で岸田国士(くにお)戯曲賞。63年紀伊国屋演劇賞。作品はほかに「終の栖・仮の宿」「宵待草」など。テレビ,映画の脚本も手がけた。平成15年6月28日死去。57歳。長野県出身。中央大卒。本名は林寛美(ひろみ)。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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